物語の主人公は、ミステリー好きの小学校教諭・楓(かえで)。彼女にミステリーの面白さを教えてくれたのは、元小学校校長で、亡き両親の代わりに自分を育ててくれた大好きな“祖父”です。しかし71歳の今、祖父は“レビー小体型認知症”を患っており、彼の目には時折、現実のものではない不思議な光景が映っているようでした…。
そんなある日、孫娘の楓は身の回りで起きた不思議な事件について話したことをきっかけに、祖父の思いがけない変化に気づきます。ミステリーの話題になると、祖父はまるで目の前に真相が浮かび上がるかのように、理路整然、あざやかに謎をひも解いていくのです。ほかの人には見えない世界を目に宿す彼だからこそ、見えてくる物語があるかのように―――。その姿は、論理を積み重ねて真実を導く“名探偵”そのもの! 以来、楓は日々舞い込んでくる日常ミステリーや事件を祖父のもとへ持ち込むようになって――。